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誰も知らない小さな国

「誰も知らない小さな国」で始まる
コロボックルシリーズは
佐藤さとる著 村上勉絵の
児童文学なわけですが、
先日文庫版が再版されているのを発見し、
でもその時は、おこずかいが足りなくて
(全六巻なので、文庫といえど・・です)
やっと、おととい買ってまいりました。

厳密に言うと、買ったのは三巻から
六巻の四冊。一・二巻は持っているのです。
それを買ったのは高校生の時。
学校の帰り道、途中下車をすると
古本屋が二軒ほどあったので
マメに通っておりまして、見つけて購入。
それ以前、小学生の時に図書館で
「佐藤さとる全集」をハードカバーで借りて
大半読み倒してコロボックルにはまりまして。
ウチの親、本ならお金を惜しまないタイプ
なのですが
「ハードカバーは重いし、かさばるし」と
考えている内に忘れていたのを
文庫版で見つけたわけですね。
小躍りして「全巻買いたーい」
いかんせん古本屋なので揃わないまま、
四半世紀が過ぎて
「娘がそろそろ読んでもいい頃合だよね」
「気に入ってくれたら、ネットで探してでも
 全巻買いたいなぁ」
なんて思ってたら本屋さんで
「文庫版再版しましたー」だもんびっくり。

一応ネット検索をかけましたところ。
新書版しか古本では出てこなかったので
文庫版のほうが好きだし、
「娘がなんていわずに買っちゃおー」
という事で「自分のこずかいで」
買っちゃいました。

で、一回目は既に読んじゃった。
好きな本はマンガ並みの
スピードで読むんだよね、私。

そこで気がついた。
「ファンタジーや絵本といえど嘘が
 嫌いなのはこれが元かも」
まず、「コロボックル」が実在するというのを
容認さえすれば、矛盾がどこにもないのです。
設定がめちゃくちゃ細かい。
コロボックルがなぜ普通の人の目に
留まらないかという理由のために
超人的な身体能力があって、
その為に足が身長のわりに大きいとか。
人間に見つかってしまった時の用心に
あまがえるのかっぱを持っていて、
なりすます訓練も受けているとか。
日本語をしゃべるんだけど、ありえないくらい
早くしゃべるから人間には「ルルルル・・・」
とか聞こえなくて、人間と話す時のために
人間用のスピードで話す訓練もしているとか。
とことん「ひょっとした本当にいるかも」と
思わせるだけの設定がとことんあったうえで
コロボックル以外の部分は
「普通に物語」なんですよね。

「偶然にもほどがある」もないのです。
ファンタジーじゃなくても出てきますよね。
それもないのです。
「偶然?」と五巻で一瞬思っちゃいます。
五巻の主人公が、一巻目の主人公の
娘さんの友達なのですが、
その事をバラしてくれるのが五巻の
中盤過ぎなだけで必然になるように
じんわりと設定が出てくるのです。
(・・・判りにくいかな。)
偶然も一回くらいなら良いと思うのですが
それすらも無いような
おこるべくしておこっていったみたいな
展開で話が進むと
「ひょっとした本当にいるのかも」と
思えてしまうのは私だけでしょうか。

子供を馬鹿にしたような設定の
無理のある物語は消えていく気がします。
「誰も知らない小さな国」の時代設定は
戦前から始まって、戦後の話です。
一巻の主人公のせいたかさんは、
だいたい私の父や母よりちょっとだけ
年上です。やっぱり、その子供の
おチャメちゃんは私より年上。
親から子に話の中で受け継がれているので
せいたかさんの血が続く限り、
本として出なくても、お話が続くような
気にさせて、物語が終わっています。
つまり、私も娘に受け継いでいけば、
パソコンだのインターネットだのの
時代になっても繋がっていく物語だと
残っていくような気がするのです。

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